サハラ砂漠にあったのは、砂と、星と、時間だった。

人生初めての砂漠でわかったことは…

砂漠は「砂」「星」「時間」の場所であるということでした。

この場所に来ることができて、この景色が見られて、本当に良かったなと心から思います。
多分自分がおばあちゃんになっても思い出す場所なのではないかなぁ…

フェズからメルズーガへの夜行バスは寒さとの揺れとの戦いでした。

21時半にバスが出発してからというものの
エアコンMAX、街頭もない曲がりくねった道をひたすら走る。

バスは6-7組しか乗っていなかったので乗客全員が一人2席取って思い思いに過ごす。
私はどこでも寝られるという特技があるので大丈夫だったけれど、ゆりは寝れずにかわいそうだったなぁ…

トイレ休憩は1回!
こっちの公共トイレは結構すさまじいです。
トイレットペーパーは持参したほうが吉なのと、
2ディルハムかかります。
勇気がいるけれど我慢もキツイので行っておいたほうがいいと思います。

メルズーガに到着したのは朝6:30。
事前に宿の人に、迎えにきてもらえるように頼んでおいたので道は迷いませんでした。
メルズーガは小さな町ですが、ほとんどすべての家が同じように砂で作られていて
見分けがつきにくいので、自力で宿にいくのはかなり至難の業じゃないかと思います。

さて、メルズーガの気温、
連日45度超え

こんな暑さ初めて経験しました。
乾燥している気候、うだるような暑さ、めまいがするくらいの日差し…笑
水をいくら飲んでも全然トイレに行きたいと思わない

さ、砂漠なめてた…!!ww

でも、すごい…!!
宿のテラスからすぐ近くに見える砂漠はまさに異次元。
”THE 砂漠”。
砂漠の絵を描くとしたらこんなふうになるのかな、という景色がそのまま目の前にありました。

いてもたってもいられず、
今日「砂漠ツアーに連れて行って!」とオーナーのハッサンに頼んでみました。
宿でツアーをやっているところを選んでみたのですが、
通常よりメッチャ安い!!一人3500円位で1泊砂漠ツアーを組むことができました♡

自分で予約すればフェズなどの都市で一人15000円くらいのバカ高いツアーの半分以下で
移動・宿・食事込みで全部アレンジできます!!

17時半より始まる砂漠ツアーに向けて腹ごしらえを済ませ…

またちびこに絡まれるwwサラちゃんかわいい♡なんとベルベル人と日本人のハーフ!
おそうじマンについて熱弁していたw

いざ出発!!
砂が舞うので、スカーフをベルベルスタイルに巻いてもらって…

ラクダくんたちに挨拶を済ませいざ出陣!

一緒にハッサンの弟、サイードがツアーに来てくれることになりました。

ラクダくんの乗り心地は、とってもいい!!
身体が痛くなるって人が多いみたいだったけれど、やっぱり前世は私こっちの方だったのかなw
と思うほどすんなりでした。

ラクダくんはとっても頭がよく、砂漠の道をちゃーんと覚えているそうです。
そして眠っていても目がずっと開い
サイードは砂漠の色んな話をわかりやすくしてくれます。

砂の山を右に見、左に見、

「うわーーー…砂漠に来たんだなあああ」と感無量でした。

1時間くらいラクダに乗って、今日泊まるキャンプに到着!

ハッサンやサイードたち家族が1ヶ月かけて作ったというキャンプには
電気もあるしトイレもある!!ありがたいことにベッドまで用意されていました。
本当にありがたい…!

砂漠さんぽ開始!
もう360度砂の世界

砂以外は何もありはしない。

想像を絶する世界に息を飲みました。

夕暮れになり、いつものよう金星が一番に空に輝いて
だんだんと夜が近づいてくるのを、
永遠に続く砂の上で遊んだり小さく座りながら眺めていたのでした。

日が沈むと気温も丁度よくなってくる。

満点の星空がどうしても見たかった私。

月の入りが21時過ぎ、翌昼くらいまでは空にいるとのこと。
数日前に満月を通り越したばかりの月は満天の星空を見るには難しいかな、と思っていましたが
夕飯のおいしいタジンを食べている途中、月の入り前真っ暗闇の空を見上げると…

今世界中の半分の星が全部目に入っているんじゃないかと思うくらいの
光の粒に囲まれていました。

陳腐な言葉だけれど、本当にそれはどんな宝石よりも美しいのだろうと思うし
人生に幾度も見られないものなのではないかと
ちゃんと心に焼き付けられるように見つめました。

そんな感動体験をした後は、サイードと、アリとおっちゃんでベルベルミュージックを披露してくれました。
楽しくて踊ったり、歌ったりして、
ベルベルミュージックと日本の民謡をコラボさせたりしてニコニコ過ごしました。

一緒に太鼓やジャンベを叩いたりして遊ばせてもらった楽しかった♡

月明かりは東京にいるとなかなかわからないけれど
ものすごく明るくてかなりのものは見渡せます。

月によってできる影は恐ろしく美しい
砂の山にできる影、自分の砂に写るシルエット

砂に寝転がると、細かい細かい砂の粒がやわらかく、じんわりあったかく、
どこでも居心地よく過ごせました。

分かる星座を見つけて遊んでみたり、天の川を発見したり
空はいくらみても見きれないよ。

3つの大きな流れ星を見ることも出来ました。

砂漠には「砂」と「星」と「時間」しかありませんでした。

たくさんのことを話しながら、時にうとうとしながら明け方。

太陽が見えてくるポイントまで砂を登り光が出てくるのをずっと待つ。

何も聞こえない。ここらで一番大きな音は
小さな虫が飛び回る音くらい。

自分の内臓の音が聞こえてくるんじゃないかって思うような静かさ。
太陽が登り始めて空の色がだんだん淡いピンクにつつまれていく

ずいぶんそんな空を見ながら「なにもないこと」をかみしめていました。

光が砂の山から漏れて、太陽が上がったことに気づく。
目を細めると太陽がにじむ。
光は思いの外強く、砂漠の暑さをすぐに思い出させる

ちょっと朝の砂遊びをして

宿にラクダくんにまたがり帰る。

なにかモヤモヤすることがあったならきっと砂漠に来たらなんでもなくなるだろうな
そんな大きな大きな景色が、ここ、サハラ砂漠/メルズーガにはありました。

また砂漠に来たいな。
あの時素直に「砂漠に行きたい」の気持ちにしたがって良かった!
行きたいところには、行こう。やりたいことは、やろう!


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Author

イラストレーター|豪政府公認留学カウンセラー (QEAC)

ブリスベン在住、オーストラリア生活7年目。

人生は一度きり、そして宝探しの冒険。
世界旅行を経て、オーストラリアへ。

”世界のどこにいても自立し、楽しく生活できるようになる”が今の目標!

Comments

コメント一覧 (2)

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    凄!美!! 新たな感動にSP Graaats!!! 「何もないことを噛み締めて」MEI言の誕生です!
    青い海〜砂漠と星々、地球と宇宙を堪能するお二人の姿、かっこよすぎです!
    サハラの全ての砂を時計にしたら…途方もない時間なんでしょうね。素敵な素敵なアドレポでした!
    どうかご無理だけはされないように… 2nd stage旅の無事を祈ってます!

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    Iichi様

    モロッコからの、ヨーロッパからの、無事メキシコにたどり着きました〜〜〜!
    とんだドタバタ、しかしながらの…Gratsなのか否か!w

    MEI言とはまた新しい!!!もう本当に砂漠のエクスペリエンスは最高でした。
    でもそれに合う砂と砂時計の表現。超美しいです。
    Iichiさんのセンスにいつだって感動です。
    世界遺産「ユネスコ」認定の場所を見ることも多々あるのですが、
    Iichiさんへは、ゆりから、「ユリスコ世界遺産」認定したいと要望がございます。
    よろしいでしょうか・・・?

    いつもコメント、本当に本当に嬉しいです。
    Iichiさんのコメントの隠れファンも出てきております。

    > 凄!美!! 新たな感動にSP Graaats!!! 「何もないことを噛み締めて」MEI言の誕生です!
    > 青い海〜砂漠と星々、地球と宇宙を堪能するお二人の姿、かっこよすぎです!
    > サハラの全ての砂を時計にしたら…途方もない時間なんでしょうね。素敵な素敵なアドレポでした!
    > どうかご無理だけはされないように… 2nd stage旅の無事を祈ってます!

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